レンジフードの選び方
- rakuya
- 11月5日
- 読了時間: 3分
深型・浅型・薄型(スリム型)の特徴と設置条件
レンジフードは、調理で発生する煙・におい・油煙を排出するための設備です。
深型(ブーツ型)
浅型(ボックスタイプ)
薄型=スリム型(フラット・整流板付き)
ここでは3タイプを比較し、設置条件と選定の目安を整理します。

1. 深型レンジフード(ブーツ型)
特徴・メリット
囲い込みで強い吸引:フードの奥行きがあり、油煙を集めやすい。
フィルター面積が大きい:捕集力が高く、詰まりにくい。
デザインの選択肢が広い:存在感のある意匠からモダンまで。
設置条件・注意点
十分なスペースが必要:吊戸棚の奥行き・天井高さ・前後左右のクリアランスを確認。
ダクト計画が性能を左右:距離は短く、曲げは少なく。
電源:100Vが一般的。回路容量とコンセント位置を確認。
清掃:容量は大きいが形状が複雑なため、部位によっては拭きにくい。
向いているケース:揚げ物・炒め物が多い/吸引力を最優先

2. 浅型レンジフード(ボックスタイプ)
特徴・メリット
コンパクトで導入しやすい:奥行きが浅く、従来から普及。
コストを抑えやすい:本体・取付費が比較的手頃。
構造がシンプル:フィルターが見えやすく、日常の手入れがしやすい。
設置条件・注意点
吸引力は標準的(機種によりプロペラ/シロッコ)。
ダクトの影響を受けやすい:長距離・折れ曲がりが多いと能力低下。
意匠:フラット面に比べると見た目の“厚み”が出やすい。
向いているケース:費用を抑えたい/一般的な調理中心/交換を簡単に済ませたい

3. 薄型=スリム型(フラット・整流板付き)
特徴・メリット
前面フラット+整流板:吸い込み効率を高め、油だまりを抑制。
清掃性が高い:フラット面で拭き取りやすく、パーツ着脱も容易な機種が多い。
デザイン性:すっきりした見た目。静音・省エネ機能を備えるモデルも。
設置条件・注意点
本体高さと吊戸棚の取り合いを事前確認。
ダクト計画は重要:屈曲・距離が多いと性能低下。
価格帯は中〜やや高め:機能が多い分、初期費用が上がる場合あり。
向いているケース:見た目と清掃性を重視/静音や省エネも検討したい
4. 三分類の比較表
項目 | 深型(ブーツ型) | 浅型(ボックス) | 薄型=スリム型(整流板) |
換気性能 | 高い(囲い込み) | 標準的 | 標準〜高効率(機種次第) |
清掃性 | 部位により拭きにくい | シンプルで手入れ容易 | フラットで手入れしやすい |
デザイン | 存在感あり | 従来型 | すっきり・現代的 |
必要スペース | 広め | 小さめ | 中程度 |
価格帯 | 中〜やや高 | 低〜中 | 中〜やや高 |
向く調理スタイル | 油煙多い調理 | 日常的な調理 | 見た目・清掃性重視 |
5. 設置前チェックリスト
寸法:幅(60/75/90cmが主流)/吊戸棚高さ/前後左右のクリアランス
ダクト:外部開口までの距離・曲げ数・口径(距離短く、曲げ少なく)
電源:コンセント位置、回路容量(100V・アース)
加熱機器との離隔:取説の基準を必ず確認(ガス・IHで異なる)
清掃性:整流板の有無、フィルターの外しやすさ
集合住宅の規約:穴あけ可否、排気方向・騒音の制限
6. まとめ
深型は吸引力重視、浅型は費用と扱いやすさ、**薄型(スリム型)**は清掃性と意匠性のバランスが特長です。
性能は本体+ダクト計画の組み合わせで決まります。設置条件を踏まえた機種選定が大切です。
